#4 正義について
昔大学教授が言っていた。
「一見悪に見えるものでも、誰かにとっての正義であることがある」と。
この言葉の意味は、頭では理解できても、行動に落とし込むのが非常に難しい。
そう。わかってはいるのだ。
人は誰しもが自分なりの正義を振りかざして生きている。
「俺はそんな正義なんて振りかざしていない」
「そんな傲慢な生き方していない」
と思う方もいらっしゃるかもしれない。
しかしこの自分なりの正義は必ず存在する。
今自分で認識していなくとも、ひょんなことで現われる。
自分の正義が誰かにとっての悪にな利かねないということ。もう既に悪になっているということ。
そんなことは大いにある。
だから僕たちは、正義を多面的に確認する必要がある。
正義を持つのをやめろなんて言わない。それは弱肉強食の世界ですぐにやられてしまう。
ただ、理性を持ち、言葉を持つ人間として生まれたのだから、「自分の正義と他人の悪を客観視すること」が重要だ。