#55 フラれたという事実
先日、一年半付き合った彼女と別れた。
別れた、というよりフラれた。
私のことが恋人としては見れなくなったそうだ。
でも、顔も見たくない、会いたくない、嫌いになった、というわけではないみたい。
男として見れなくなったのには、私に原因があるだろう。
尽くしすぎて、なんでもしてあげた。
それが愛だと自分に言い聞かせた。
そしてそれは誇らしい時間だったし、苦しくも楽しい時間だった。
でも、私は彼女に依存していた。
尽くすことで自分のアイデンティティを確立していたんだ。
だから、彼女にとって僕の優しさは当たり前になり、恋人としてのバランスが取れなくなったんだと思う。
後悔はない。
自分の人生の1ページとして、とても貴重なものだ。
所詮人は独り。本当の意味でそれを理解していなかった。
彼女に尽くすことで、自分の人生の孤独から逃げていた。
本当の意味で人を愛することができるのは、自分の孤独を受け入れられたときだ。
孤独を味わい、孤独にもがき、孤独と向き合って、それで初めて独立した人間として人と付き合うことができるんだと思う。
2人で1つなんじゃなくて、2人は2人。
そんな関係でなければ恋は続かない。